2006年09月20日

X-MEN3 Final decision

オリジナル・サウンドトラック「X-MEN:ファイナル・ディシジョン」
オリジナル・サウンドトラック「X-MEN:ファイナル・ディシジョン」


(10月までお休みとか言ってた割にはまた早速記事書いてますが・・・)見てまいりました。真向かいの映画館では速見もこみちが舞台挨拶に来てたらしいですが、華麗にスルーです。

さて、一言で申しますと、今回の映画は期待以上に面白いものでした。
今まではミュータントの持つ能力のかっこよさやら、ブラザーフッドとX-MENとの対立なんかが目立っていて、かなりアクション要素の強い映画でした。そういった部分はきっと同じくブライアン・シンガーの撮った「スーパーマン・リターンズ」に生かされてるんじゃないかと思います(見てないけど)。
こちらの作品ではかなりミュータントという存在に対して深く掘り下げて、苦悩や葛藤をよく描いている、と感じました。もちろんそれだけでなく、戦闘シーンも盛りだくさんで、X-MENの活躍は非常に面白かったです。よくあの時間内にあれだけ色々詰め込めたなあ、と感心しました。なんというか、「アクション活劇」だったシリーズが「人間ドラマ」になったという印象です。

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投稿者 yukiusa : 12:51 | コメント (0) | トラックバック

2006年09月11日

ちょっとお休みします

ゼミ合宿+帰省のため10月までブログお休みします。
お休みも何もそんなに記事書いてないんだけどさw

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投稿者 yukiusa : 20:06 | コメント (0) | トラックバック

2006年09月07日

細田守監督による作品研究「時をかける少女」レポート

時をかける少女公式サイト
行ってきましたよ、日本映画テレビ技術協会のイベント?で細田守監督とプロデューサー渡邊氏が来ておられました。2時間弱の研究会で、主にどのようなスケジュールで映画を作って行ったかというようなお話をされてました。その中から自分が気になった話だけピックアップして書きます。

<きっかけ>
元々監督は筒井先生の作品が好きだったらしいのですが、マッドハウスの方とご飯食べてるときに時かけの話が出たのがきっかけだそうです。最初は80分程度の小品になる予定だったとか。

<初期段階の脚本>
脚本はかなり時間をかけて練りこんだということで、9ヶ月かかったそうです。脚本家の奥寺さんは監督のたっての願いで参加されたらしいですね。
主役は最初の時点で原作通り芳山和子と浅倉吾朗、深町一夫だったらしいです。女の子三人組という案もあったようですが、それは後に津田君に告白する三人娘に生かされてるみたいです。
また、タイムリープを生かすために、真琴をドミノ部にしようなんてのもあったらしいですが、やらなくて良かったとおっしゃってました(笑)
初稿では今と全く違って、「台風」がメインになってたようです。ちょっとそれ読んでみたい!w

<真琴について>
とにかく主人公の真琴が原作や大林版と違い、元気で明るくアグレッシブな性格にしたかったということは何度かおっしゃってました。ちょっとアホで優等生じゃなくて美少女でもないキャラクターが良かったそうです。私も最近原作を読んだのですが、主人公の性格の違いにびっくりしました。そして能力を手に入れた後の使い方の違いにも。アニメ版ではいかに能動的にタイムリープを行うかということに力を入れて脚本を作ったらしいのですが、そうなるとまたタイムパラドックスとかややこしいことになるので、かなり事前のプロットはしっかり作りこんだということ。

<なぜクルミ?>
ラベンダーの香りではなく、クルミを使ったのは、監督が考えたそうですが、直感的なものらしく、「くるみ→来る未→未来」の暗示かと思ったのは穿ち過ぎだったみたいです。あと、クルミを失くしてしまうというシーンも作る予定だったらしいですし、何か目に見える物体で、手に収まる位のものが良かったそうです。また、ラベンダーの香りになると、最後の舞台が過去の理科準備室になってしまい、未来に重点を置いて作っているこの作品に合わないということだったらしいです。

<学校のイメージについて>
私が疑問だった、真琴の学校の豪華さについてですが、監督自身は自分の母校のように普通の無機質な感じがいいと思って、まず東京高専に行ったらしいのですが、そこの設備がハイテクでかなりかっこよかったらしく、そこから色んな高校(国分寺高校、東京農業高校など)にロケハンに行く度に自分の持っていた高校に対するイメージが変わっていったそうです。最近の高校って結構特色があって、ただ勉強するためだけの施設ではないみたいですね。その後は学校の造形だけでなく、学校生活そのものに関しても、自分の持っているノスタルジックなイメージで決め付けないで、ちゃんと「今」の高校生を取材してリアルに作ろという方針になったそうです。

<リアル>
この「リアルさ」には結構こだわりがあるらしく、真琴たちの制服も、コスプレちっくにせずどこにでもありそうな普通の高校生の制服を目指したそうです。話し合いの結果上はポロシャツ、下は紺のスカートというシンプルなものに行き着いたそうですが、実は実際にポロシャツ使用している高校が多いことを後で知って驚いたらしいですw確かに最近は自由度の高い制服が多いですよね。個人的にはセーラー服が減っちゃうのはちょっと寂しいですが(笑)
キャラ作りもリアルさを求めたらしいですね。いわゆるアニメにありがちな記号性を排除してなおかつ魅力的、さらに清潔感も持ったキャラクターをデザインするというハードルの高い仕事を貞本さんに押しつk、あいやお願いしたとw

<声優>
声優さんも、実は最初は有名な方に決まってたそうですが、全て白紙にしてオーディションで決めることにしたそうで、有名人を使うことについてちょっとジブリに対する皮肉かなと取れる発言もあったような(私の勝手な妄想ですがw)
考えてみれば声優さんでもなければ有名人でもなく、しかし俳優としての実力を備えている人がたくさん出ている気がします。有名人といえば原沙知絵さんくらいですが、彼女もとても控えめで好感度高いですしね。それより何より、主役の女の子が日東電工のCM(放課後の図書室でラグビー部の男の子にキスするというあれです・・・)の女の子だとは知りませんでした。あのCM見るたびに時かけっぽいなあと思ってたのですがあながち間違いじゃなかったか(違)

<宣伝方法>
面白いと思ったのは宣伝にブログを利用したということでしょうか。ブロガー試写会というのをやったらしく、映画関係で影響が強いと思われるブログの管理人さんを試写会に招待して、率直な感想を書いてもらったらしいです。また、公式ブログも、ブログの世界に詳しい外部の方(ブログの中の人とよばれているらしいw)にお願いして書いてもらってるそうで、結構徹底してるなあと思ったり。少ない予算で良く工夫したんだなーという印象を受けました。

<タイトル>
色々と案は出たそうですが(「時をかける少女」とかw)他の映像作品はほとんど全てそのまま「時をかける少女」だということで、各時代それぞれの「時をかける少女」があっても良いのではという思いから、この作品も副題を付けたり、「続」や「新」をつけることなくシンプルに決めたということでした。監督が、「襲名みたいなものです」と仰ってたのが印象的でした。なるほど。

<今後の予定>
ちなみに最初6館だった上映館数は最終的に60館くらいまで増えるそうで、夏の映画なのに場所によっては年始までやるそうです(笑)ファンとしては嬉しいのですが、その分DVD発売の予定が立たないというジレンマも。細田さんの次回作は多分映画だということです。
それにしても公開10日前に作り終えたというエピソードに、東映で作ってたころはもっとギリギリだったから今回は余裕があって嬉しいとニコニコして仰る細田監督は大物だなあと思うのと同時に、その細田さんがついていけなかったというジブリの恐ろしさと厳しさも改めて感じたというかなんと言うか・・・もにょもにょ

ちなみに私の原作を読んだ感想
思ってたよりずっと短くてびっくり。結構ブラックユーモアもあったり、さすが筒井康隆先生です。そして時代を感じさせる言葉遣いが面白かったです。
それにしても深町君がちょっと冷たすぎる気がするのですが、やはりそこは年齢のせいなのか。あと良く考えたら記憶を操作されてるのにアニメの中では覚えてるってのはなぜ!!??

ところで今放送中のゼーガペインの主人公、ソゴル・キョウはこの作品からとったのでしょうか!?気になる!そういえばヒロインも時かけのキャラっぽいし!

時をかける少女 〈新装版〉 時をかける少女―TOKIKAKE

時をかける少女 絵コンテ 細田守

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投稿者 yukiusa : 19:38 | コメント (2) | トラックバック
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