オリジナル・サウンドトラック「X-MEN:ファイナル・ディシジョン」

（10月までお休みとか言ってた割にはまた早速記事書いてますが・・・）見てまいりました。真向かいの映画館では速見もこみちが舞台挨拶に来てたらしいですが、華麗にスルーです。

さて、一言で申しますと、今回の映画は期待以上に面白いものでした。
今まではミュータントの持つ能力のかっこよさやら、ブラザーフッドとＸ－ＭＥＮとの対立なんかが目立っていて、かなりアクション要素の強い映画でした。そういった部分はきっと同じくブライアン・シンガーの撮った「スーパーマン・リターンズ」に生かされてるんじゃないかと思います（見てないけど）。
こちらの作品ではかなりミュータントという存在に対して深く掘り下げて、苦悩や葛藤をよく描いている、と感じました。もちろんそれだけでなく、戦闘シーンも盛りだくさんで、Ｘ－ＭＥＮの活躍は非常に面白かったです。よくあの時間内にあれだけ色々詰め込めたなあ、と感心しました。なんというか、「アクション活劇」だったシリーズが「人間ドラマ」になったという印象です。

ただ、前作までのファンの方は色んなシーンでかなりのショックを受ける覚悟は必要だと思います。むしろ無かったことにしたいくらいの衝撃を受けちゃう人も出そう・・・（特にサイクのファン）。まあ実際この作品が戦いに終止符を打つものなのだから、単なるハッピーエンドでは終わらないのは仕方ないでしょう。かなり喪失感もあると思います。
ただ、私はこれはたくさんあるストーリーの中の一つの終わり方と見ています。つまり、何百というパラレル世界の中のできごとであって、必ずしも１や２と同じ空間で起きたことではない、と。もともと原作のアメコミ自体何十年という歴史を重ね、色んなストーリーが過去現在未来、異空間やら入り混じり、死んだ人が生き返ったりキャラクターの人格が変わったりは日常茶飯事。だからFinal decisionも原作同様一つの可能性を示したに過ぎない、という風に感じました。

キャラクター的には、ローグの劣化が写真よりひどいことになってて悲しかったです。代わりに壁抜け少女のキティが可愛らしく活躍していました。新たなキャラクターとしてのハンクもなかなか良かったです。素敵なおじさまって感じで。人間の姿に戻ったところをちょっと見たかった気もしますが。
教授とマグニートの過去のシーンは二人ともちゃんと若返っててかなり男前でした。特にイアン・マッケランはいい感じでしたよ～。
ビニー・ジョーンズ演じるジャガーノートもなかなかはまってた・・・っていうかちょっと笑えました。あのヘルメット？は何。
新たな能力者がたくさん出てきて戦いのシーンは燃え燃えです。先にも書きましたが、それだけでなく、ミュータントの能力を消してしまうという「キュア」の存在が物語りに深みを与えています。アイデンティティの問題・・・人種問題とか同性愛への偏見問題とかとどうしても重なってしまいますね。病気じゃない！と怒るミュータントもいれば、受け入れて人間として暮らしたいというミュータントもいる、という風に。

とにかく今作はファムケ・ヤンセン演じるジーン（フェニックス）が中心となっているのですが、とても素晴らしい演技でこちらもひきこまれてしまいました。

ラストは結構ニヤリとしてしまうかも。続きを予感させる終わり方です。もしこれから見る方は、エンドロール後の映像も見逃さないでください。見終わった後観客の顔に「？」が浮かんでるのが見えましたが。

追記：
ちなみに００７のオナトップを知ってる方なら分かると思うのですが、途中必殺腰締めが出そうに見えてちょっとｶﾞｸﾌﾞﾙしてしまった（笑）

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