朝、日曜にしては珍しく早起きしたので、早速買い物をしようと張り切る。

お、そういえば米とラップが切れてるから買い足さなきゃ。あれ？何か電球が切れてるぞ。これも買いだな。よし、さっさと終わらせてお昼には帰ってゆっくりできるぞー♪同室の子もいないし、久々に悠々自適な日曜だ。

さっそく晩秋にしては良すぎる天気の中、自転車で出発。

ダウンベストを着込んだため、途中汗をかき始める。暑い。
所持金が二千円足らずしかなく、まずは郵便局へ。近くの郵便局は皆休みのため、一番遠いところまでひたすら自転車を漕ぐ。

汗を掻きながらもようやく到着し、休日ののんびりした郵便局の中を上機嫌でATMに向かう。財布からカードを出そうとして一瞬固まる。

あれ？カードが無い。

・・・・あれ？あれあれあれ？焦り出す。最後に使ったのは昨日のはずだ。もしかして置き忘れた？いや、もしかしたら昨日の鞄の中に入ってるかも。わずかな希望を託し、またもと来た道を汗だくになって走る。かなり不安だ。

帰ってもやはりカードは見つからない。仕方ないので置き忘れたと思われる○井に連絡。するとなんと届出があったという。喜んだものの、昨日自転車で苦労して二駅分走り、280円浮いた、と浮かれていたのは何だったのか。今日はさすがに走る気力が無く、結局他に何の用事も無いのに、昨日の浮いた分の金を使う羽目になる。

やっと○井に着いて、指定されたコーナーに行くと、時間は掛かったが、店員さんがカードを渡してくれる。そのカードで速攻郵便局のATMからお金を下ろそうとする。確か1000円ほどしか残っていなかったが、5000円程出しても大丈夫だろう。ピッピッピッ。

いきなり緑になる画面。

このカードはお取り扱いできません

うわああああああああ！！！！！！！！

しかもカードは吸い込まれたまま帰ってこない。まさか！？俺が何度もマイナスの金額から引き落としていたことがバレて（別に犯罪ではない）ブラックリスト入りしたのか！？どどどどどどうしよう、誰に言うの？何か画面いっぱいに英語が表示されてるし、更に郵便局に電話しろなどという指示まである。ひいい、電話って何！？後ろに並んでいるお兄さん達に不審げな眼差しを向けられ更に混乱する。慌てて近くの店員さんを捕まえると、やはり電話しなくてはならないらしい。ひえええ。そんな公衆の面前で！慌てて近くの受話器を掴むが全く繋がらず、焦り出す私に、駆けつけてきた店員さんが、こちらの受話器です。と反対側の白い受話器を指した。視線が痛い。

泣きそうになりながら電話を取ると、なにやら郵便局のおば様が出てきて、私のカードはどうやら紛失届けが出ているらしい、とのたまった。

はあ？紛失届け？私は出してませんが。

って○井、お前か！？お前なのか！？

更なる混乱の中、私をどん底に落とし入れる渾身の一撃！

「木曜以降に取りに来てください」

あのお、今日日曜ですけど？
っていうか今金が無いから郵便貯金下ろそうとしてるんですけど。
そんな貧乏な私に更に5日も待てと仰いますか、そうですか。

涙ながらに、後ろで並んでいたお兄さん（一人消えてた＿|￣|○）に平身低頭でその場を走り去る。今思えば○井に一言クレーム付けてやれば良かった。普通勝手に紛失届け出すか？いや、百歩譲ってそういうルールになっている、というのなら納得もしよう。

しかし本人には言えよ。

その後何故か○井のカードで金を借りてしまう（二千円だが）弱腰の管理人。二枚とも初めてお目にかかる新千円札だったが嬉しくもなんとも無い。

あまりのショッキングなできごとに、それ以上いたたまれず、ふらふらと家に帰ってからやっと買い物へ。ダメージを受けすぎて、自転車で転ぶ。とはいえ、わずかな所持金を蛍光灯に吸い取られ、米は我慢したものの、余りもののパスタとうどんであと何日持つだろう、と一ヶ月一万円生活の参加者になった気分である。

しかも気が付けばもう夕方だよ！あははははｖ