2004年10月29日

トロイ話に関する本など

 最近思わぬところでトロイ戦争に関わるものを読む機会がある。いまだにトロイ熱が冷めずに、本屋や図書館で関連書物を漁ったりするのだが、そういう時には全然出てきてくれないのに、何も考えずに借りた短編小説なんかにいきなりアガメムノンだのアキレスだのという名前が出てきたりするのは何だか皮肉だ。

 例えば最近では「死神とのインタビュー」なるノックスの短編に、「カッサンドラ」という話が載っているのを発見した。名前の通り、カッサンドラ嬢が主人公なのだが、何だかとても悲しいような萌えるような、アガメムノン×カッサンドラ萌えな方には是非お勧めしたい物語だった(ABBAのCassandraなどを聞きながら気分を盛り上げるとなお良し)。
この話は語り手がオデッセウスの息子テレマコスだったりして、老後のオデッセウスも出てくる。
 で、何でテレマコスがカッサンドラの話をするのかというと、どうも放浪後にやっと帰還したオデッセウスが今一家庭に上手く馴染めないのを、何とか慰めようとトロイ戦争についての話を引っ張り出した、というのがきっかけなのだ。常ならばこれが逆効果、戦争について話したがらないオデッセウスの機嫌を損ねるだけなのだが、カッサンドラについては何故か進んで話し出すオデッセウス…。まあオデッセウスは家族の努力も空しく再度放浪の旅に出て、二度と戻らなかったというリアルすぎる話もあるのだが。それよりもこの話の中ではアガオデやピュラデス×テレマコスらしき記述(いや、妄想ですけど)がちょこちょこ入ってて、トロイ好きな腐女子の方ならご満足頂けるかと思われますです、はい。あとアガメムノンとメネラオスの兄弟が非常に良く描かれています。特にメネラオスが、か、可愛い!?何この天然ちゃん!という感じ。
ちなみにカッサンドラについては、ヴォルフの「カッサンドラ」という小説もあるのですが、ここではアガさんがものごっつい嫌なおっさんとして描かれている上、アキレスに至ってはけだもののごとく扱われていて、ちょっと泣いた。でもちゃんとパトロクロスを最愛の友、とか書いてくれたので許す。アキがけだものになったのも元はと言えばパトのためやからね。ノックスがギリシャ側から書いたのと逆で、トロイの心情で書いてるので、ヘクトル兄さんやトロイ側の方々の描写が多いです。

まあ、今回はこんなもんですか。世の中には色々ありますね〜、さすがホメロス。で、なんで私が「死神とのインタビュー」なんつー、トロイと何の関係も無さそうな本を借りたかっていうと。”学校の図書館で偶然以前から欲しかった「ゲイ短編小説集」を発見し、喜び勇んで借りようとしたのは良いが、受付に綺麗なおねえちゃんがいるのを思い出し、何となく気まずかったので、全く関係ない文学作品も一緒に借りてごまかそうと、瞬間的に手を伸ばした本”が「死神〜」だったわけなんだな。もう、AV借りる男みたいな心境だな、私_| ̄|○

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投稿者 yukiusa : 2004年10月29日 00:08 | トラックバック
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