2004年07月29日

キング・アーサー

キング・アーサー ディレクターズ・カット版
キング・アーサー公式HP
はい、行って参りました立川CINEMA CITY。密かにCINEMA2もできるそうで、8月の開館が待ち遠しいものです。ま、それは置いといてですね。キング・アーサーやっと見ましたよ~。各所で祭りが行われているようで、ランスロット受けだのトリスタン(*´д`*)ハァハァなどのキーワードが目につくようになってきた今日この頃。実は私アーサー王物語というものをあまり詳しく知らないんですよ。割と神話や伝説系は好きなんですけど、とっつきにくいというか。妙にリアルな感じがするのが原因だと思います。映画でも史実に沿ったストーリーになっているようですが、やっぱりアーサー王関連の話は歴史的事実に基づくものだからですね。といっても史実かどうかも定かじゃない程昔の話ですけど(今回の話も諸説の一つに過ぎないらしいです)。私がアーサー物語を知ったのは、ショーン・コネリー&リチャード・ギアのトゥルー・ナイトが初めてでした。日曜の昼下がりに見たこの作品は、当時の私にはかなり衝撃的で、不倫、という言葉さえ知らなかった子供心にも背徳的でエロチックな三角関係だけはトラウマとして(笑)心に刻み込まれてます。その他は、ジャンプで連載していたライジング・インパクトというゴルフ漫画(アーサー王物語に関連する名前が頻出。キャメロット杯という大会もあった)で初めてガウェイン、ランスロットなどの騎士の名前を知ったくらい。なので、あんまり原作と比べての感想は言えません(^_^;)

とはいえ、腐女子としてはアーサーを含むランス&グウィネヴィアの三角関係にしっかり萌えていてですね、何度か検索したんですけど、当然のごとく出てこなくてがっかりした記憶があるんですけどね。もちろんアーサーをランスとヴィアが争っている三角関係のことですよ。しかしこれでやっと検索HIT数も増えるんだな~、と非常に感慨深いです…。どうでもいい話ばっかでごめんなさい。映画に関しては続きをどうぞ。

作品としてはまあまあなできだったと言えるんじゃないでしょうか。設定的にも面白い解釈だったと思います。イギリスの歴史ものを見るたびに、この国って本当に複雑な様相を呈してるなぁ、と思うんですが、次から次へと様々な民族に蹂躙されていった歴史の中で、イギリス人の一筋縄ではいかない気質が生まれたのかな、とも思ったりして。いまだにあの小さい島が4つの国に分かれているということや、IRA抗争などを見ると、民族意識が強いんだな、と思います。気が強いとも言うのかしら(^_^;)
で、そんなイギリスを統一した偉い方がアーサーなんですね。彼を扱った物語っていうのは割りとファンタジックなものが多いんですけど、今回は本当に史実としての考証をしてるみたいで、円卓の騎士たちはサルマートの民で、昔ローマの侵略に抵抗して、結局隷属することになった騎士たちの子孫、アーサーというのは彼らの指揮官に代々与えられる総称、という設定です。そしてグウィネヴィアはローマに抵抗するブリテン人ウォードの一味で女戦士、マーリンはそいつらブリテンゲリラを指揮する司令官というところでしょうか。正直グウィネヴィアいらね、と上映中何度も思ったのですが、アーサーとグウィネヴィアという、二つの民族(アーサーはローマとブリテンの血を引く)を代表する二人が結婚することによってブリテンの統一が果たされた旨が示されたということですかね。
結構戦いの場面とかは良かったと思います。まあブラッカイマーがやってるんで、何だかんだ言いながら押さえるところはちゃんと押さえてるんですよね。戦場の音も鋭くてどきどきしました。最後の戦いはめちゃくちゃ混戦してて分かりにくかったけど(汗)
で、問題は円卓の騎士なんでけど。とりあえず一人ひとりに関して私のイメージと公式設定からの引用を書いときます。

<アーサー>
一応主人公。顔が濃く髭の剃り跡も濃い。目が悲しそう。ローマ軍ではまあまあ偉い人。みんなに信頼されてて、騎士としてもマナーができてる。信仰深くて全ての人間に自由と平等があることを信じている。実は引っ張って欲しいタイプなのでグウィネヴィアに迫られても拒めなかった。ランスの気持ちには気付いていない

<ランスロット>
いい男で割と軽口も叩くが騎士としては超一流で、円卓の騎士の中でも最強。二刀流で、戦い方も美しい。目がおっきい。髭が似合うような似合わないような…。アーサー命。グウィネヴィアとは性格も好みも一緒であることが判明
公式・・・現実主義者でペシミストの彼は自分にはないアーサーの純粋さ・誠実さに心酔し、彼のために命を懸ける覚悟をしている。

<ガウェイン>
ライオンに似てる。ガラハッドの保護者。全体のまとめ役で、多分独り身。多分ガラハッドが愛人。いざというとき頼りになる。アーサーの理解者で、みんなとの仲介役もする。アーサーに全幅の信頼を置いている。故郷に帰りたいなどという夢は無く、根っからの戦士。

<ガラハッド>
みんなの中で一番若く、子供扱いされることもしばしば。一丁前に髭を生やして頑張っているが、童顔なので逆に幼く見える。激しやすく、感情を露にすることも多いが、そういうところが皆に愛されている。戦い自体は好きでなく、故郷に帰ることだけが望み。そこら辺がガウェインとは全く違うため、ローマから開放された彼らがどういう道を辿ったのか非常に気になる。ちなみに原作では彼はランスロットの息子です

<ボース>
ぐあはははという笑いがとても似合う。名前ボーズでいいんじゃないかな。精力が有り余っていて、戦いも子作りも大好き。家族思いだけど子供の名前を付けるのが面倒くさくて番号で呼んでいるという適当な面も。11人もいるんじゃーねー。公式によると快楽主義者だそうで(笑)ダゴネットのことが大好き。

<ダゴネット>
管理人の一番のお気に入り。当初はボースの子分格かと思われましたが、どっこい彼の方がボースの面倒を見ているようでした。でかい図体と坊主頭に似合わず、物静かで大人な人。たまに発する言葉には重みがあり、その威厳には他の騎士たちも彼には一目置いているらしい。”騎士の中の騎士”だそうで、とても優しくて、子供好きな一面も。少年との交流には本当にどきどきさせてもらいました(*´д`*)ハァハァ
ランスとは違うタイプの美形。ボースとは何かあると思わせる程のラブラブっぷり。

<トリスタン>
おそらくこの作品の中で一番美味しいキャラ。常に鷹を伴い、斥候を務めるミステリアスな騎士。騎士というより忍者みたいな感じですね。飄々としていて、物事にあまり動じない。一匹狼的な雰囲気が醸し出されており、仲間内でも少し浮いている。台詞を聞いていると天然ボケのようであるが、戦略に関しては非常に現実的かつ冷徹。ちなみに公式を見てびっくり。
公式・・・殺戮を芸術と考えるトリスタンは、敵の兵士達に致命傷を負わせたまま血に染まる戦場に残して立ち去り、長く苦痛に満ちた死をもたらす。同志を思いやる心を持ちながらも、その冷酷な戦いぶりから、仲間のうちには彼のことをよく思わない者もいる

誰!?誰なの、その仲間ってーー!やっぱりアーサーとかガラハッドあたりかしら(どきどき)っていうかこのトリスタン、ただの快楽殺人犯なんじゃ…。芸術ならいかに相手の苦痛を短くするかを考えるものなんじゃないのですかね。どっちにしても怖いけど(笑)

とりあえずこの作品ではアーサーをグウィネヴィアとランスロットが取り合うという構図がかなりはっきり打ち出されていました(汗)どうやら製作者側としては、従来の三角関係をなくしたかったらしいのですが、それが裏目に出たのではないかと思います。腐女子じゃなくても気付く位の愛憎関係に、どきどきしていた小心者の管理人でした。まあ愛憎といっても、ランスとヴィアは似たもの同士なので、正妻と愛人みたいな関係を上手く保っていました。最後はアレだしね。

ところで騎士たちとウォードが対立するサクソンもなかなか面白かったです。もうまんまサクソン!とりあえず前に進んどけ、うほうほ、みたいな感じで、とにかく野卑で馬鹿っぽく、何も考えていないところが可愛くて可愛くて(笑)。もう彼らの行動全てが笑えてしょうがありませんでした。特にアーサーたちに翻弄される姿は、わざとやってるのか?と思うほど。で、サクソン軍を率いているの親子がまたいいキャラなんですね~。冷酷で頭の切れる頑固親父(でもアーサーファン)と、そんな親父に逆らえない小心者の息子(なんとノッキンオンザヘブンズドアのマーチン君。ちなみに私はずっとモンティのテリー・Gに似ている!と思ってました)。親父は息子のことを認めず、軍の指揮には関わらせたくないようですが、結局溺愛しているようで、息子は反抗しようにも怖くてできない、という微笑ましい親子関係が展開されていました(怖)

全体を通して気になったのは、騎士たち、特にアーサーがすぐに剣を抜いて相手に突きつける動作が多かったことですね。ちょっと騎士としてはどうなんだろう、と不快になったのですが、ああいう戦いの日々を過ごしてると、直接的な脅しは必須なんでしょうか、やっぱり。あと、ラスト、トリスタンが敵のボスと戦うのも解せない。何で彼が?強い奴と戦いたかったから?もしかして何か理由があったのか。ノベライズではその辺詳しく書かれているのでしょうかね、気になります。
個人的なキャラ大賞は枢機卿のお付きの人。襲われた時に馬車の下でぶるぶる祈りを呟いていて、騎士たちにいじめられていた奴ね。でも結局最後は一緒についてきてるし、割りと仲良くやってるみたいで微笑ましかったです。も一人、サクソンについてるブリテン人(ローマ人?)の人。多分捕虜として捕まって、命と引き換えに味方の情報を売ったのでしょう。常にサクソン親子の近くに控えていて、脅されながら一緒にいる様がかわいかったのですが…。味方を裏切った奴と見下されているようですが、案外大事にされているようなところが萌えました(笑)

最後はアーサーとヴィアの結婚式で終わったのがちょっと意外。自分的にはダゴネットの指輪が伏線になってて、あれを引き継いだ少年が大人になって、騎士になった姿が映って終わりかと勝手に思ってました。しかも傍らには"No.3"と呼ばれるもう一人の騎士が…そう、あのボースの一番見込みがあると言っていた息子の成長した姿です。ここまできたら立派な妄想ですね(笑)

ちなみに騎士が正装するとかっこよさ半減なのはやっぱりあの鎧のせいですか?

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投稿者 yukiusa : 2004年07月29日 02:16 | トラックバック
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