行って参りました!銀座シャンテシネ。
ここ最近すこぶる評判の良い映画だったので、とっても期待しておりました。私が進んで邦画を見るのはめずらしく、「踊る大捜査線2」以降絶えて無かったことでした。でも何だかロリータだの不良少女だの下妻だの嶽本野ばらだのという単語にかなり踊らされ、高い交通費を払って銀座まで行ったんですよ。で、なんでこんな愚痴を最初からぶちぶち述べているかというとですね。それだけの価値はあった、と思うからです。うん。かなり楽しめました。以下レビューです。
まず主役の二人(桃子とイチゴ)がさいっこーなのですよ。ロリ系少女がフカキョン、不良が土屋アンナちゃんなんですが、こやつらのキャラが良すぎる。フカキョンの演技には以前から非常にアレな感じを覚えていて、あまり好きになれなかったのですが。どっこい彼女、かなり素敵な演技しますよー!もんのすごくロリロリな格好をしてるけど、実はかなり冷めてて友達なんかいらなーい、な不思議ちゃん、桃子役がめちゃくちゃはまってる。昔から、フカキョンって結構男っぽくて、さっぱりしたところあるんじゃない?と思っていたのですが、今回はそんなクールな部分が大爆発。しかも、ほんっとロリータファッションが似合っててむちゃくちゃ可愛いのです。
対して土屋アンナちゃん、結婚してしまったのが悔やまれますが、彼女もすごーくかっこよくて、女が惚れる女、という感じ。あの低ーい声がた・ま・ら・ん(*´д`*)ハァハァ女の子萌えなんて、ほんと久々ですよー。そうかと思えば結構弱いところもあって。女らしいところがほろっと出てくるところなんかも、涙を誘います。この作品で、フカキョンは女性の、アンナちゃんは男性のファンを更に増やしたんじゃなかろうか、とも思ったりして。でも基本的には二人とも男前、あっさり。ちゃんとお互いの個性を認め合ってて、相手に無理に合わせようとか、依存したりしなくて。でも困ったことがあったらどんなことがあっても助ける。今時ないよ、こんな友情。でももしあったら最高だよね。という不思議に優しくなれる映画でした。
映画全体としても、クドカンテイスト(といってもクドカンは関わってませんよ(汗))な感じで、メリハリが利いててすごく笑わせてもらいました。アニメが入ったり、ゴシック文化の説明が唐突に始まったり…でもそれが映画のリズムにすごく合ってて自然。それと、下妻という場所柄の面白さが存分の生かされてました(笑)東京までの道のりの説明もかなりリアル。ジャスコネタも、これまたリアルすぎるほどリアルで。個人的には、実家に近い尼ヶ崎が出てきたのがツボ。そうそう、あんな感じなんですよー、ジャージ天国!んでもって柄が悪い〜(笑)大阪なんかよりよっぽど口が悪いかもしれません。でも憎めない不思議な土地柄です。
脇も良い人がたくさん固めてて、生瀬さんとか、本田博太郎さんとか、荒川 良々とか、おなじみの。自分的には桃子の父親役だった宮迫さんに脇役大賞を差し上げたいですねー。無茶苦茶良い味だしてますよ。最近は良いパパ役なんかが多くて、お笑い、という枠から徐々に離れている気がして寂しいんですけど、今回は”雨上がり決死隊”の宮迫博之が大爆発してました。もう、そこにいるだけで面白い!
あと密かに木村祐一兄さんとか、スピードワゴンの二人も出ていたりします。本当に分かりにくい(笑)スピワに至っては、本当に写っていたのかも分からないし…。出ているところは公式HPのFAQの中に書かれていますが、できればまず自分の目でお確かめください。99%見つからないと思います(泣)あと、矢沢心もある意味分からないと思う…(気づかなかったの私だけ??)
音楽もとっても良くて。菅野よう子さんが担当、というところで納得。良いなー、と思った音楽には必ず彼女が関わっているような気がする今日この頃。それから最後のスタッフロールのところも見てみてください。主役の二人がずーっといちゃこらしてて、それが可愛いのなんのってもー(;´Д`*)ずーっと見ててあきないよー!作品として、テーマ性もあり、涙あり笑いあり、はあはああり、の最高のできばえだったんじゃないでしょうか。いや、”でき”うんぬんより、”好き”な映画でありました。お時間あればぜひ。